★絹やカシミヤなどの天然素材の服は、一日使ったら一日休ませてあげて
どのような繊維製品でも洗濯すれば、少しずつ劣化します
※オーガンジー二重ショールの手洗い
よく質問されますので、私どもでいつもしているやり方をお伝えしておきます。
ご参考までに。
1 水滲みしない巻き芯になるものを用意します。自社では水道管等に使われるグレーの塩ビパイプを使用しています。(ホームセンターで数百円で売っています)
2 このパイプにショールを巻き、洗剤を入れた水に浸します。
3 一時間放置したら取り出し、軽く、シャワーをかけてすすぎます。
4 パイプを縦にして水を切ります。
4 脱水せずに、竿に平行に干します。夏なら10分以内で乾きます。
水にぬれているときは、布目が動きやすいのでそっと丁寧に扱ってください。
乾いているときよりずっとデリケートです。
絹製品の手洗い方法(ただし他社の製品についてはこの方法が良いかどうか責任を持てません、絹生地にいろいろなものをつける加工があるからです。)
絹は大変、デリケートで弱い素材です。お時間のない方や経験のない方の場合、信頼でき、絹のクリーニングの経験豊富なところでドライクリーニングしてください。いちばん長く使えるのはこの方法です。(お手持ちの洗濯機の手洗いコースで、ネットに入れて洗っておられる方もいらっしゃいます。こういう方法ができるのは、撚りが比較的多くかけてあるニット肌着などです。)
絹についてよく知っておられる方はたいていご自分で洗っておられます。私どもはこの数十年、お客様に依頼されたクリーニングの際に、生協のPBの「ファッション ドライ」という洗剤を使っています。メーカーは花王です。これをおすすめします。
★絹は色素を吸収しやすい素材ですのでどんな色素でも吸着してしまいます。果汁やコーヒー等の着色汚れが付いた場合、できるだけ早く大量の水で部分洗いをすることが大事です。多くの場合すぐに流せば汚れは落ちます。
また、その絹製品単独で洗うことをおすすめします。場合によっては酸素系の液体漂白剤ならば部分使用可能です。
1 洗面器等に水道水(熱いお湯はダメ、20°c以下で)をはり、アルカリ性でない洗剤をいれます。弱酸性か中性の、エマールなどの「絹が洗える」と表示されているものなら一番いいですが、無ければ、今ご自分でお使いのシャンプーでも可。絹は髪と同じように動物性のタンパク質で、人間の肌とほとんど同じ成分です。
2 水に浸して放置する。30分間は入れておいてください。(放置するとダメという方がいますが、確かにそういう後加工をされた商品もありますので仕方ないですが、cossiの商品は違います。もうたくさんのお客様に何度も水洗いして着ていただいています。ただし、つけおき洗いをする場合には絹用の洗剤をお使いください)こんにちの洗剤には皮脂、汗、お化粧品汚れなどを分解する酵素等が入っていますので、それが絹繊維の中に浸み込み、効果を発揮する時間が必要です。汚れが部分的に濃いところにはさらに洗剤をつけてください。
3 軽くたたいたり、押し洗いをし、水を捨て弱いシャワーをかけてすすぐ。、決してゴシゴシしないでください。絹繊維には、湿潤状態で摩擦されることに特に弱いという性質があります。洗剤に含まれている酵素が汚れを分解しますので、つけておくだけでもかなりきれいになります。
4 軽く絞って乾燥させる。乾燥機は禁物、生地が傷みます。よく乾かすとパリッとします。1番丁寧なかたはタオルでくるんで水分を取ります。乾きかけでまだ少し湿っているときに形を整える。アイロンを絹にかけられる温度にしてかけてください。ウィルス対策にもその方がいいでしょう。スチームも大丈夫です。くれぐれもアイロンの温度には気をつけてください。 以上
参考までに今までに実際にあった絹製品のトラブル例
絹はポリエステルやナイロンと同じ扱いはそもそも無理です。着心地は良い素材ですが、丈夫さではポリエステルなどの化学繊維にかないません。絹は作るのにも使うにも少し面倒な素材です。慣れればたいして面倒ではないのですが。
1 絹のブラウスを着てハイキングにリュックを背負って行かれた。
たぶん、登山用のリュックではないと思いますが、肩にかかったリュックのベルトで長時間こすられて、縫い目のきわのところで生地が破れかかる。縫い糸が切れたのではなく、生地が破れたわけでもなく、縫製で押さえたタックの際が擦り切れるという現象。どうか重いリュックを短時間ならばともかく、何時間も背負わないでください。汗の水分と摩擦で生地が傷みます。